7月9日(木)、本学で、八戸工業大学とおひさま在宅クリニック八戸による「オンライン診療車(在宅ドクターカー)」に関する共同研究発表会を開催しました。本研究は、通院が困難な地域における医療体制の充実を目的として取り組んでいます。
発表会では、おひさま在宅クリニック八戸の井上比奈院長より、地域の医療機関の減少や高齢化に伴う通院困難者の増加を背景に、オンライン診療車の導入の経緯や運用概要についてご説明いただきました。オンライン診療車は、医師と患者をオンラインでつなぎ、診察や服薬指導を行うことで、地域住民の医療アクセスの向上を図る取り組みです。また、定期的な巡回診療を組み合わせることで、対面診療にも対応しています。
続いて、本学工学部の浅川拓克教授より、共同研究の内容について説明いたしました。車両の電源設備や通信環境の整備、災害時の活用を見据えた機能拡充など、工学的な視点から支援を行っていることが紹介され、今後は学生による卒業研究も含めて車両の改良や運用方法の検討を進めていくことが報告されました。
また、工学部工学科機械工学コース4年の濱道柾聡さんが、地域の医療機関の廃業や公共交通機関の減便による通院環境の変化について調査結果を発表いたしました。高齢者をはじめとする交通弱者の増加が懸念される中、オンライン診療車が地域医療を支える新たな手段となる可能性が示されました。
質疑応答では、オンライン診療車の全国的な導入事例や災害医療への活用、漁業従事者や遠隔地住民への医療提供などについて活発な意見交換が行われました。参加者からは、地域医療の維持・充実に向けた取り組みとして大きな期待が寄せられ、今後の発展に向けた展望が共有されました。