教職課程について

教員養成の理念・養成する教員像

本学は、「良き技術は、良き人格から生まれる」という教育理念に基づき、高度な専門知識とともに豊かな人間性と総合的な判断力をもつ職業人の育成に努めてきました。

この理念に従い、工学部および感性デザイン学部を有するという特質を生かし、社会人としての一般教養と倫理、専門で学んだ知識と原理を踏まえた応用・展開能力とともに、教職の意義および教育の基礎理論を理解し、具体的かつ効果的な指導や援助を行うに必要不可欠な専門的知識、技能および実践的指導力を有する教員の養成を目指します。

教職課程と履修の流れ

教職課程は教育職員免許法に定められた所定の科目を履修し、教員免許状を取得するための課程です。本学では、すべての学部・学科・コースでそれぞれの専門分野に即した免許課程が置かれています。

各学科の卒業要件を満たすほかに、教職課程に関する科目の単位を修得することにより、教員免許状を取得することができます。言い換えれば、各学部・学科の学びに加えて、教職専門に関わる科目の単位取得や教育実習等が必要となります。とくに、教育実習の受講は学生の教職課程の学修過程などをもとに、受講するのに相応しくないと判断されたときは、制限することがあります。

時期 内容
1年次 前期   「教職総論」、「教育基礎論」等の履修
後期   「特別活動」、「道徳教育(中学)」、「工作学(技術)」等の履修
2年次 前期   「教育相談」等の履修
後期   「教育課程論」、「認知と人格の発達」等の履修
1月 介護等体験説明会(中学校免許取得希望者対象)
3年次 前期   「生徒指導・進路指導」、「教育実践論(中学)」他、免許ごとの「指導法」等の履修
4月 3年次教職ガイダンス
4月~5月 教育実習校へ内諾依頼
5月~8月 介護等体験
後期   「教育の制度」、「教育工学」他、免許ごとの「指導法」等の履修
9月~2月 介護等体験
4年次 前期   「事前・事後指導」他、免許ごとの「指導法」等の履修
4月 4年次教職ガイダンス
5月~ 教育実習
後期   「教職実践演習(中・高)」他、免許ごとの「指導法」等の履修
11月 教員免許状一括申請に関する説明会(第1回)
1月 教員免許状一括申請に関する説明会(第2回)
3月 卒業式当日、教員免許状交付

※詳しくは「八戸工業大学教職課程の履修等に関する規程」(2021年度入学生まで2022年度入学生以降)をご覧ください。

支援組織 内容
学務部教務担当

教職課程の履修について
教育実習、介護等体験について
教育免許状一括申請について

基礎教育研究センター教職教室 教育要請、教員採用試験に関する学習支援
教員養成に関わる講演会、セミナー等の企画、実施

※学務部と基礎教育研究センターが連携して改善に努めています。

取得できる教員免許

学部

 ●高等学校教諭一種免許状

学部・学科 学科・コース 工業 情報 理科 美術 工芸

工学部工学科
(2022年度入学生より)

機械工学コース        
電気電子通信工学コース        
システム情報工学コース      
生命環境科学コース        
建築・土木工学コース        

工学部
(2021年度入学生まで)

機械工学科        
電気電子工学科        
システム情報工学科      
生命環境科学科        
土木建築工学科        
感性デザイン学部 感性デザイン学科      

 ●中学校教諭一種免許状

学部・学科 学科・コース 技術 美術
工学部
(2021年度入学生まで)
機械工学科  
電気電子工学科  
システム情報工学科  
生命環境科学科    
土木建築工学科  
感性デザイン学部 感性デザイン学科    〇

大学院

研究科 専攻 中学校教諭専修免許状
(技術)
高等学校教諭専修免許状
(工業)
工学研究科 機械・生物化学工学専攻
電子電気・情報工学専攻
社会基盤工学専攻

教職課程教員一覧(専任教員2名)

氏名 教職関連担当科目
 佐藤 昭雄  教職総論、生徒指導・進路指導、事前・事後指導、教育実習Ⅰ・Ⅱ、教職実践演習(中・高)
 佐藤 手織  教育相談、認知と人格の発達、職業指導、事前・事後指導、教育実習Ⅰ・Ⅱ、教職実践演習(中・高)

教職課程に関するカリキュラム、シラバス

カリキュラム上にある科目のシラバスについては、こちらでご確認ください。

教員免許状取得状況と教員への就職状況

 ●学生の教員免許状取得状況(2022年度実績)

学科・コース・研究科 高一種 中一種 高専修 中専修
工業 情報 理科 美術 工芸 技術 美術 工業 技術
機械工学科 7 3
電気電子工学科 1 1
システム情報工学科 0 1 0
生命環境科学科 0
土木建築工学科 2 1
感性デザイン学科 1 1 1
大学院 工学研究科 0 0 0 0 1 1
合計 10 1 0 1 1 5 1 1 1

 ●教員への就職状況(過去3年間)

2022年度 2021年度 2020年度
学 部 大学院 学 部 大学院 学 部 大学院
5 0 7 0 1 0

教員養成の質の向上に係る取り組み

学務部(教務担当)と基礎教育研究センター教職教室で構成された「教職課程に関する連絡会」を年複数回開催し、情報共有と教育の改善に向けた話し合いを行っています。

具体的には、教職教員のFD(ファカルティ・ディベロプメント)、教育実習、介護等体験の実施計画・報告および改善、非常勤講師と教職教室の連携強化を図ると共に、学生の学修課程を効果的にサポートするため、履修カルテ、個人評価ツール(ポートフォリオ)や評価基準(ルーブリック)を用いた指導を行います。教員採用率向上にむけての取り組みなどについても討議し、実施に向けた立案,実施後の評価などを行っています。

また、連絡会議での検討事項について、学長の補佐的審議・諮問機関である部長会で報告し、意見の徴集と情報共有を行っています。

教職課程自己点検評価について

2022年の教育職員免許法施行規則の改正を受け、本学では教職課程の自己点検・評価を実施し、自己点検評価報告書を作成しています。

R4教職課程自己点検評価報告書