大学院工学研究科の学生が安藤昌益資料館内の展示資料の英訳をサポート

 今春、安藤昌益資料館(市内八日町)から本学英語教室の岩見一郎教授(創生デザイン学科)に館内展示資料の英訳についての相談がありました。そこで、工学研究科で英語力向上に取り組んでいた社会基盤工学専攻の堀合紳弥さんと外山日世孝さんに展示資料の和文原稿の英訳作業を依頼。夏には試訳が出来上がり、若干の調整後、完成版を同資料館に提出しました。

 去る12月8日、英訳作業に携わった学生2名が英訳付の展示資料が公開されている同資料館を訪問しました。そして担当の久保沢陸奥子さんから館内展示資料の説明を受けるとともに、自分たちが手掛けた英訳がどのような形で展示されているのかも見せていただきました。

 資料館訪問後に、堀合さんは「今回、初めて歴史的文献に関する英訳作業に携わり、昔の言葉や表現を訳す難しさを改めて実感しました。安藤昌益について初めて知ることも多く、とても貴重な経験となりました。アフターコロナのインバウンドに向けた良い展示資料となってもらえれば嬉しいです」と述べています。また外山さんは「私は八戸市出身ですが、安藤昌益という人物は翻訳の話を聞くまで知りませんでした。しかし、翻訳する上で人物像や思想などについての調査をする中で、安藤昌益の魅力を発見し、自分が翻訳という形でかかわることが出来たことが誇らしいと感じました。この活動をきっかけに、海外の方や若い世代への認知度が上がり、資料館や八戸市が盛り上がるきっかけになってほしいと思います」と話しました。

 この地域連携活動は、学生たちにとって地域社会の歴史・文化を知る好機になるとともに、地域社会の国際化推進の一翼を担う機会にもなったと思われます。

(2021年12月13日 掲載)