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研究概要
廃棄物中には、木質系の廃棄物があることから、これらについて超臨界水法によるエネルギー生成の技術と利用システムを開発する。超臨界水を使うと有害物質の無害化も可能であり、また農業残さなど水分の多い原料にも適用できるため、県境地域の資源活用によるエネルギー生成にも寄与できる。
新規導入分析設備
超臨界水法ガス化装置
研究目的
木質系などの有機性廃棄物を、超臨界水を用いて水素やメタンなどの可燃性ガスを生成させる。その際、効率的なガス生成を行うために、超臨界水下におけるガス化反応促進に適した触媒を選定する。
導入設備
導入された「超臨界水法ガス化装置」は、バッチ式の試験装置で、最高使用圧力40MPa、最高使用温度550℃であり、試料を容器内に入れて加熱することで、任意の温度・圧力条件を設定することができる。超臨界水は分解性が高いため、単にガス化反応だけでなく、有害物質であるダイオキシンなどを分解することができる。この水熱反応は含水性の高い有機性廃棄物からガス生成が行えるので、反応後は冷却するのみで生成したガスが水から分離され、タールなどの生成があっても全て液層に残るためクリーンなガスを生成することができる。
水熱ガス化は通常600℃前後で行われるが、高性能触媒を適用することで、400℃前後の低温での高効率ガス生成を目指している。触媒の選定に当たっては、Ni系等の金属触媒などと共に、ホタテ貝殻セラミックス等の廃棄物系触媒も候補に入れている。
今後の予定
現在行っているバッチ式の試験で、ガス化に適した超臨界条件や触媒選定に見通しが得られれば、次の段階として連続式実験装置を設計・製作して、ガス生成試験を実施し、実証プラントのシステム構築を進める予定である。
進捗状況
現在、試料として木質系の主要成分であるセルロースを触媒なしの超臨界水条件下(375℃,22.4MPa)で、ガス生成の基本特性を得るための試験を実施している。生成物として,ガス,水溶液,非水溶性液(オイル),チャーに分離し、水素、メタン、一酸化炭素などの可燃性ガスの生成を確認した。
溶融スラグ利用部会(第3部会)の新規導入設備
研究概要
青森県境に不法投棄された産業廃棄物を用い、安全で且つ安定した溶融スラグ等の再資源化材料の製造技術を確立するとともに、再資源化材料の建設材料への利用技術システムを提案することである。
研究目的
近年、資源の有効利用、リサイクルといった観点から産業廃棄物をソースとした建設材資材の開発研究が積極的に進められている。これは、使用量が膨大な建設工事にその資材として再資源化された廃棄物を用いることにより、資源の利用率を高めることが可能であるためである。しかしながら、建設材料の品質を合理的にコントロールするための十分な再資源化技術は未だ開発途上であり、また、これらの技術により製造されたセメント系材料やコンクリート用骨材などの建設材料の品質や、環境への安全性を評価していくための枠組みや手法についてはさらなる検討が必要であると言える。
導入設備
新規導入設備:熱分析システム(TG-DTA、DSC、MS)・・・(1)
追加導入設備:X線回折データ分析装置・・・(2)
導入された設備は、産業廃棄物やその焼却灰、再資源化したセメント系材料およびコンクリート用骨材など、建設材料の鉱物組成の同定、温度に対する化学的・物理的変化の測定、水和反応により生成される水和物の定量化やその反応速度を評価する(1)熱分析システム(TG-DTA、DSC、MS)、(2)X線回折データ分析装置である。また、寒冷地における建設材料の耐久性(凍結融解抵抗性)を詳細に検討するために、DSCは極低温域の測定も可能な仕様となっている。
これらの装置により得られた各データを総合的に判断することによって、廃棄物や建設材料の環境安全性評価手法を検討する上での基礎資料となる。
本装置の整備により、産業廃棄物をソースとした建設材料の開発研究の大いなる進展が望める。
水系・土壌分析部会(第4部会)の新規導入設備
研究概要
廃棄物投棄地域からの浸出水、周辺の水系および土壌について(1)無機分析、(2)有機分析、(3)細菌分析、(4)同位体分析、(5)水質モニタリング結果の評価をおこない、地域環境の現況を調査して安全性確保に寄与する。
新規導入分析設備
新規導入分析設備は(1)無機分析、(3)細菌分析 をおこなうための設備
(1)無機分析
【研究目的】
廃棄物投棄地域から浸出水、周辺の水系および土壌についてAs、Cd、Hg、Pb、Se等の有害微量金属を分析し環境基準との対照、汚染状況の将来予測をおこなう。
【導入設備】
導入されたICP質量分析装置は環境中の水試料、土壌試料中の微量金属を希硝酸に溶かし、アルゴンプラズマでイオン化し質量分析する装置。各元素に対する検出限界は水質汚濁に係る環境基準の100分の1〜1000分の1程度であり、試料中の有害微量金属元素濃度の経年変動を調べることにより将来の状況を予測できるので、必要な場合は環境基準を超える前に対策を打つための指針を与えることができる。
【水採取地点】
1.ラグーン付近、
2.遠瀬旧水源からの流れ、
3.落合橋付近(杉倉川と熊原川の合流地点付近)
4.小板沢、
5.遠瀬新水源からの流れ、
6.杉倉川橋下(杉倉川上流)、
7.場内入口手前池、
8.海上川源流付近(岩手県側)
【進捗状況】
測定技術の向上に努め、測定結果の信頼性について検討している。
(2)細菌分析
【研究目的】
廃棄物の中には医療廃棄物も混入していることから、廃棄物投棄地域からの浸出水、周辺の水系試料および土壌について細菌種調査、同定をおこない、行政調査データを補完する。
【導入設備】
@導入された全自動細菌検査システムは細菌分離菌株の生理生化学的性質を測定し、その結果から菌株を同定する。 A導入された核酸電気泳動装置は試料中の細菌を一種ずつ分離せずにバルクで取り扱い、生息している細菌類全体を遺伝子レベルで検索するためのデータを提供する装置。これらの装置によって地域の水、土壌試料に住む細菌種を調べる。
【進捗状況】
導入装置を使いこなすための研修を進めている。
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